摺臼田の観音・地蔵堂

img_suri1.jpg摺臼田に一戸とも二戸ともつかない変わった建物があります。左手が観音堂、右手が地蔵堂ですが屋根が続いているので一つの建物のように見えます。

観音堂の本尊、千手観世音は金泥仕上げの木像で宝暦年間の作とされています。小手郷順礼札所二十九番にもされており、御泳歌は「音もせず挽くかあらぬかするすの田、名のみも米の大悲なるらん」

地蔵堂には木製の延命地蔵菩薩像で宝暦十二年の作です。堂内に「奉禮請木佛地蔵大菩薩、文久二年戊九月二十八日」と書かれた棟札があるので文久二年(1862年)にここに祀られたものです。観音堂地蔵堂ともに、耕雲寺所属となっています。

はじめ、観音様と地蔵様と同じ堂内に安置されていましたが、部落内に起きたいろいろな災厄が、両者の同室によるものであるとの夢知らせによって別棟に建てることになった、という話も伝わっています。(「ふるさとの小径をゆく」より)

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