布川の御前堂(通称小手姫神社)

県道月舘臼石線、バス停「御前堂」の南、布川の清流を隔てて静かな木立の中に立つ御堂が「布川の御前堂」です。二間に二間の御堂は、つつましく小手姫への信仰を今に伝えてきています。

昔、小手姫がこの地においでになり、里人に養蚕と機織りの業を教え伝えたので、その御恩に感じた里人達の手によって祀られたものとの言い伝えがあります。

堂の近くに、姫が使われた筬(おさ=織機の象徴とされる道具)を埋めたといわれる「筬塚」がありまた、御堂から50メートル程布川をさかのぼったところには、姫が布を晒した(布を白くするため水で流うこと)という「布晒石(ぬのざらしいし)」があり、今でも巨岩の上を清流が走っています。

このように、数ある小手姫伝説の中心にこの御前堂があり、この辺一帯は神域として地域民の信仰の場でもありました。

今でも、御堂の格子には数多く繭が下げられ、信仰の続いていることがうかがえます。

大正二年には、岩倉卿が、小手姫ゆかりの地としてここにおいでになり、盛大な祭祀を行なった記録もあり、布川の御前堂は近隣にも聞こえたところとなっているのです。(「ふるさとの小径をゆく」より)

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蜂子の皇子を祀る羽黒山、そして蜂子の皇子の母、小手姫の御霊を崇めるお祭りです。昭和29年から始ました。現在は布川の御前堂の境内で行われています。

「和歌奉納」「玉櫛奉納」「霊山棒術奉納」の儀式を約1時間にわたって行う、厳粛なお祭りです。

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